カオルはこんな風に考えている。
島国でヒトビトは暮らしている。
さて。
ワタシは船を作る道具/部品や
航海に必要なシナモノを売る船屋だ。
ふたつのタイプのヒトビトが
この島国にいる。
A 「船作りが愉しみな趣味のヒトビト」
B 「海を渡るために船が必要なヒトビト」
さて。
ワタシはじゃんじゃん儲かりたい。
どちらのタイプも「船や部品が必要」だ。
なるほど。
Aタイプは趣味だから
趣味にカネは惜しむまい。
とりあえず放っておこう。
ペンディング。
Bタイプか。
船が丸ごと売れれば効率がいいけど。
まあ家買うようなもんで簡単にはいかないよね。
つまりだ。
じゃんじゃんのためには
「Bタイプ 船が特に必要ではないヒトビトなど」に
気持ちよく購入して頂けなきゃだ。
よし。
「海を渡り航海をするとすごーくいいことがある」と
みんなに知らせよう。
しかし。
ちいさな島だけれどひとりひとりだと大変だ。
よし。
みんなの携帯電話に広告を垂れ流そう。
「いま。
海がすごい。
渡るとき。
船。
豪華船。
黒船。
電子船。
詳しく知りたいヒトはクリック!」
よし。
効率がいい。
どうかな。
お。
売れたぞ。
やった。
儲けた。
よし。
オレ様はもっと儲けよう。
さらなるじゃんじゃんのためには。
「え?あなたはまだ航海未体験者なの!?
ロマンも海も知らないで人生を終えるの。。。
なんて可愛そう。
いまどきひとり3台持ちが常識なのに」
この船はケーキ屋ならケーキ。
ケーキ好きのヒトは放っておいても買ってくれる。
どうやって甘いもの嫌いなヤツに喰わせようか。
オレは宣伝というモノをそんな風にとらえている。
「未来のエネルギー原子力
安全!安心!環境に優しい!
火力より安い。絶対に大丈夫」
このキャッチコピーが「真実かどうか?」は
ほとんどのヒトは考えない。
だってテレビでやってるシー。
確かにテレビで放映されたらそれは「事実」になるな。
だってそう言ってるんだし
違うって証拠はオレ持ってないしさ。
踊ろうぜ
それとも
踊らせようか
踊らされてしまおうか
忠実なダンサー
欲望のステップ
くるん くるん くるん
髪の毛をもっともっと綺麗に綺麗にツヤツヤに
まつげをもっとくるんくるん
毛穴も汗ももっともっと綺麗に
あなたが望んでいたはずの最新型のマシーン
またね