それでもボクらは唄をつくる
この「ジェネレーションズ」をつくってから
ちょうど10年だ。
詩が難航しベーシスト種子田健のチカラを借り
酒をやめ発表した。
「21世紀最初の名作」と自画自賛していたが
10年経ち原発の事故がありルールが変わった。
当然その頃は10年分なにもかもが新品で
当時37歳の野心もいまからみれば真夏のプールに
乱反射する太陽よりずっと眩しかった。
ブイーン
〜勝手に時は流れた すごい速いスピードで ボクらを揺らしながら
ヤツらはミスをしている ボクらはキスをしている 愛してる
「カオル/ swing」より
不適切不謹慎を承知で言えば
今回の震災と原発事故は「ちょー刺激的」だった。
さらに年末の2週間近い留置所暮らしも。
オレはいままでそれなりに
不格好な自分を愛し許し必死に「価値観と美学」を
建設し柔軟によいものを取り込んでいこうとしていた。
でも上記のふたつであらかた崩れた。
佐野元春のコトバを借りれば
「あらゆる幻想を打ち砕くことからはじめてみる」という心境。
野心や有名になることや
そういうことではなくて
いかに自由に生きるか。
そして手垢のついていない形骸化されていないコトバで
「カオルはなにを話すのか」だ。
オレは文化人ではないし
なかば自嘲気味に「チンピラ詩人」と名乗っているが
実のところ「かたがき」はどうでもいいのだ。
長髪の変なおっさんでいい。
30年間「将来の夢」は変わっていない。
それは「ロックスター」だ。
しかし。
問題は。
すでにいま「その将来」ですよね明智さん。
ボクらはガラクタジェネレーションズ